USMLEを受けたい人が低学年のうちにやっておくべきこと

United States Medical Licensing Examination(USMLE、ユーエスエムエルイー、米国医師免許試験)とは、ご存知の方も多いと思うが、ざっくりといえば、アメリカの医師国家試験のことだ。私はまだ、勉強をし始めてから8ヶ月ほどであり、まだ受かったわけではないが、現時点で低学年でやっておいてよかったこと、やらなくてよかったことについて記述していきたいと思う。

 

尚、本記事は低学年2~4年生を対象とし、USMLE step1について述べることとする。

 

1.人体の正常構造と機能レベルの解剖・生理学を一通り学んでおく

低学年のうちに、人体の正常構造と機能レベルの解剖・生理学を一通り学んでおくと、基本的にUSMLEで解剖・生理学的に全く知らないといったことは出ないと言って良い。人体の正常構造と機能は分厚いので厳しいといった方は、Qシリーズの解剖・組織・生理学シリーズでも知識的に困るといったことはほとんどないだろう。

 

2.生化学・微生物学はかなり細かいところまで出る

生化学・微生物学については、かなり細かいところまででるので、USMLEを目標に据えるならしっかりと勉強しておいた方がいい。しかし、特に微生物学は日本の国家試験との違いが極めて大きいため、日本の参考書で完璧にしたからといって、USMLEの問題が解けるかといったらそうではない。もちろん、かぶっているところが多いが、残りはUSMLEをやりながら覚えるのがいいだろう。

 

3.略語は確実にフルスペルでいえるようにする

例えば、AMI(Acute miyocardial infarction)などの略語を一つ覚える度に、Acuteー急性、myocardialー筋、infaction-
梗塞といったように、きちんと一語一語を対応させて覚えることをオススメする。もちろん発音も一緒に。これを低学年のうちから、一つ一つ心がけているだけで、いざUSMLEの勉強を始めたときに、とても楽だし、モチベーションを保ちやすい。

 

4.英単語は掲載数が少なく、接頭語・接尾語が少ないものを選んでおく

よっぽど意志の強い人でない限り、分厚い英単語帳にいきなり取り組むと確実に挫折する。個人的には、

などが、掲載数的にも、解説的にも一冊目としてはオススメである。
あまり、細かいところまで低学年のうちから覚えようとする必要性はない。残りはUSMLEの問題集に取り組みながら覚えるといった形がよいと思われる。USMLEをはじめてからの英単語の覚え方については、別の記事で紹介しようと思う。

 

5.medu4などで医師国家試験を4年生のうちに終わらせる。

他のUSMLEについての記事でも書かれているかもしれないが、あなたの母国語が日本語である限り、日本語でまず理解したほうが圧倒的に早い。しかも、最近の映像授業は大変よくできている。医師国家試験でもUSMLEでも、特定の疾患に関して特異度の高い所見を覚えるのが極めて大事である。特異度とは、ざっくり言えば、その疾患にしか見られない所見のことである。自己流でやると、発熱とか腹痛とか特異度の低い所見に引っ張られて大事なところと、どうでもいいところ(実臨床ではどうでもよくはないが)に引っ張られてしまうし、今の参考書では特異度の高い所見がどれなのかが把握しづらい。

 

そういう意味で、国試対策の映像講座を4年のうちに終わらせて、5年生からUSMLEを始めるといった形をとることをオススメする。

 

6.日本の医師国家試験レベルを極めておくと、それなりにUSMLEには対応できる。

日本の医師国家試験とUSMLE step1には決定的な違いがある。それは、日本の国家試験が最終的な質問で治療を聞くるのに対して、USMLE step1 では病態を聞いてくるという点である。(※もちろん、USMLEで治療法を聞かれることもあるし、日本の国家試験でも病態生理を聞いてくることもある)。しかし、日本の国家試験を一通り終えておけば、病態生理もある程度分かるし、最終的にどんな症状が出て、治療をするのかがわかっていれば、病態を学んだときに頭に入りやすい。

 

逆もしかりで、USMLEによって日本の国試の範囲の知識がより深くなるといったこともある。いずれにせよ、USMLEでは病態を深く聞いてくるため、要求される病態、特に解剖・生理学の知識はやはり深くなる。特に、生化学・微生物の範囲はかなり細かい範囲を聞いてくると感じた。だが、一通り日本の国家試験をやっておけば、知らないものがでてきたら割り切って覚えればいい話なのである。

 

一番困るのは、USMLEで何かを覚えるときに、それが日本の国家試験で出るレベルのものかすら分からない、といったものである。これは、USMLEに対するモチベーションを大幅に下げてしまう。もちろんUSMLEを始める前に日本の国家試験を完璧にしておく必要性があるというわけではない。ただ、ある知識が聞いたことがあるかないか分かるレベルには日本語の知識をみにつけておきたい。

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