医学生はどれくらい忙しいの?

 「医学生は朝から晩まで実習づめだ」
「受験勉強の方がはるかに楽だ」
「分厚い教科書を1週間くらいで何冊も覚える」

これらは、私が実際耳にした医学生のイメージである。しかし、実際のところはどうなのか。医学部というのはかなり閉鎖された空間なので、噂がどんどん誇張されてとんでもなく大げさな表現になっていたりする。本記事では、これらの噂についての真偽と、なぜこのような噂が流れるのかについて考察していきたいと思う。

「医学生の勉強はぶっちゃけどれくらい忙しいの?」

これに関しては、学年によってかなり異なるので、学年ごとに説明していく。※私は今3年生なので4年生以降は実際に先輩から聞いた話をもとに書いていこうと思う。

1年生

まず、カリキュラムについて説明していきたいと思う。私の大学では、1年生は8時50分授業開始で、90分の授業が4時限目までほぼ毎日(月~金)あるので、だいたい8時50分~16時20分まで授業がある。しかし、そこから自宅に帰って勉強するかといわれるとほとんどの人はまったくしない。一部の人(医学部医学科の10%くらいの勉強熱心な方達)は、家で授業の予習復習をしたり、語学に励んだりする。

テスト前になるとさすがにみんな少しくらいは勉強するが、テスト直前に3日くらい勉強すれば余裕でうかるものが多く、ガッツリ勉強を要するというものは少ない。このあたりは、大学によって多少差があるところだとは思うが、国公立大学は1年生の間はどこの大学でも国の指定した教養科目(医学以外の科目)を履修することになっているので、それほど大差はないと思われる。

つまり、1年生の間は授業数はわりと多めな一方、家に帰ってからはほぼ自由である。この時期にたくさん本を読んだり、部活に集中したり、バイトをしたり、恋愛をしたりするとよいと思う。

ちなみに、私はこの時期は勉強熱心な少数派だったので、英語の勉強や英会話の勉強(skype)をしたり、生物の授業の予習復習をしたりもしていた。あとは、一般教養科目で心理学というものがあり、これがかなり面白かったので、個人的に本を購入して、勉強したりしていた。もちろん、部活や遊びにも精を出しつつである。

 

2年生

激変の年である。授業数的には1年生とほとんど変わらない。ただし、授業は全て専門科目(医学系の科目)になり、解剖学実習が火・水・木と週3回あり少しみんな医学生になった気分がする。私の大学では解剖学実習は通年であったため、一日あたりの負担が小さく、4時半くらいには終わっていたが、半年でやる大学もあるらしく、その大学では19時とかになるらしい。あと解剖学実習は、班ごとに行われるのだが、どれだけその班に熱心な学生がいるか、あるいは自分が熱心かによって終わる時間も変わってくる。

また、テスト前の負担が1年生のときと比較にならない。生理学、解剖学、生化学、微生物学、社会医学、遺伝子医学などが重くのしかかってくるのだ。もちろん、簡単な科目もあるのだが、生理学、解剖学などの主要科目は3日ではどんな天才でも受からない。最低でも2週間はちゃんと勉強しないと厳しい。したがって、テストに費やす時間が月単位になり、○月は勉強の月などといって、勉強というものに沢山時間をとられることになる。

しかも、1年生のときには勉強していない人が多く、勉強に対して抵抗を形成してしまっているため、机に向かうこと自体苦痛を覚える人が多い。また、一人暮らしが多く、勉強についてとやかく言ってくれる親もいない。夜遅くおきて、朝遅くおきても、だれもなにもいってくれない。このころになって、いかに生活習慣を保つことが勉強にプラスになるかについて気づきだす。

自分の家で勉強できないと悟った人達は、図書館やファミリーマート、ローソン、スタバなどに何人かで一緒に勉強をし始める。テストが終わってから気づくのだが、一緒に勉強する相手を選ぶことは非常に大事である。どこかに溜まって勉強しても、勉強をせずにしゃべっているだけ、というグループも多々ある。そんなグループのなかで勉強をしていて、自分は周りよりもできる気になってしまい、テストを受けると自分も含め、グループ全員が落ちるみたいなことがよくある。楽しく勉強するために、仲のよい友達と勉強するのは良いことであるが、目的をしっかり果たすようにしよう。

ちなみに、2年生になるとバイトを辞めるひとが多く出てくる。テスト前に休みがもらえないなどが理由としては多い。逆に2年生からバイトを始めるというひとは少ない。バイトは非常にいい経験だと思うので、やるなら1年生のときにやろう!
また、この時期の生理学・解剖学は後々かなり重要になってくる科目である。しっかり勉強しておこう。

3年生

科目数が大幅の増え、6時くらいまで授業がある日が増えてくる。各大学、難しさが異なると思うが、普段から授業に出てコツコツと勉強していれば(1時間くらい)、テスト前に徹夜をしたり、焦って一日中勉強しなければならないといったことはない。また、大学受験のときの数学や物理と違って、勉強したら特典につながる科目が多い。逆に勉強しなければ、どんなに頭が良くても受からないと思う。

私の個人的に、医学の勉強は大学受験のころの英語や地理に似ていると思う。単純な丸暗記では効率が悪いけれども、ある程度勉強しなければ、どうしようもなく、本質を押さえれば、覚えるところを最小限に抑えられるといったイメージである。

上記の通り、私の体験からいうと、そこまで勉強しなければいけないといったイメージはない。ただ、普通の文系の大学などと比べると、単位の取得難易度という点からみれば、かなり勉強を要すると思うし,そもそも授業数、必修科目数が多い。
この違いが「医大生は忙しい」というイメージをつくり、肉体的・精神的にまで酷使しなければならないイメージをつくり上げてしまったのではないだろうか。

また、医大生は全体的にみて、金銭面に恵まれている人が多く、バイトをしているひとは半分くらいしかいない。また、バイトをしている人も、社会勉強程度におもっている人が多いため、そこまでシフトのは入りたくない。シフトに入れない言い訳として「本当に勉強が忙しいので」という言葉をよく使うらしい。これによって、シフトに入れないほど忙しい医大生のイメージができあがる、という側面もある。

いかがだっただろうか。これが一般的な医学生の現状である。

4,5,6年生はまた、別記事であらためて書きたいと思う。

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