国公立医学部と他学部の入試における決定的な違い

「国公立医学部って問題がめっちゃ難しいんじゃ・・・・」「やっぱり難問対策をしっかりやったほうがいいのかな?」

国公立医学部はその入試難易度故に、問題が難しいとか、問題が別だとか誤った見解が多い。本記事では、国公立医学部の入試難易度を高めている理由を上げていく。

1.総合大学ならば基本的にほかの学部と試験問題は同じ

これは、医学部受験者の中では常識である。大学側は手間をかけるのが煩わしいのか、あえてなのかは分からないが、医学部も基本的に他学部と同じ問題を出してくる。それでは、一体何が他学部と違うのか。それは、得点率である。

国立大学法人の神戸大学受験生応援ナビからデータを引用させていただくが、例えば、平成26年度の神戸大学の場合、理学部物理学科の総合点は850点であり、合格最低点は539.175点である。得点率にして約64%である。

一方、神戸大学医学部の場合、総合点は同様に850点であるが合格最低点は670点であり、得点率は79%である。

二次試験とセンター試験の配点の違い、面接の有無などがあるため、完全に公正な比較とは言い難いが、理学部と医学部では得点率にして約15%もの差があるのだ。物理学科の最高点が651点で、他学部の最高得点者ですら医学部の最低点に届いていないのである。(※もし気を悪くした他学部の方がいたらごめんなさい。あくまで例として上げさせていただきます)

この15%という差ははっきりいってかなり大きい。年によってまったく変わってくるが、二次試験で90%もの得点を稼ぐのは難しいため、現実的に考えて、この年の医学部の場合、センター試験88%、二次試験71%くらいの得点をすることになるのだろう。

これを15%引きで考えるとセンター試験73%、二次試験56%で受かるのだから難易度の差は歴然である。
※医学部のセンター試験と二次試験の配点を1対1として計算した場合である。

このようにいわゆる難関国立大学と呼ばれる神戸大学でもこれだけの得点を取る必要がある点でやはり医学部はかなり難しい。

 

2.単科医科大学(公立の医科大など)や私立は問題が特別

京都府立医科大学、奈良県立医科大学、和歌山県立医科大学などの単科医科大学(医学部だけがある大学)などの公立大学や私立大学は問題が特殊であることが多い。これらの大学は、医学部生のみを相手にした問題をつくるため、問題が非常に難しかったりする

実は最近入試問題はある程度易しい方がバランスのとれた良い学生が入るという流れがあるため、今後見直される可能性があるが、これらの大学では問題の毛色が全然違うということは心に留めておいたほうがよい。

例えば、私立の医学部などでは、解答に必須とまではいわないまでも明らかに医学英語を知っておいたほうが得であるような問題をつくるところがある。これらは、過去問などをしっかりやって傾向を掴んでおかないと、いくら学力があっても足元をすくわれることになるだろう。

3.とれる問題で確実にとれる能力を身につけるのは非常に難しい

つまり、医学部入試で求められている人材は、全科目で高得点をとれる人である。なぜこうなるのかについては、ミスをしないような医師を育てたい全科目においてバランスのとれた医師を育てたいからなどと一般的には言われているが本当のところは分からない。

しかし、実際のところ、1000人ほど全科目で高得点をとれる人を集めた集団と、1000人を無作為に集めた集団だと前者の方が、ミスが少なかったり、バランスがとれていたりしそうというのが、一般的な目線でみた感覚ではある。これらの是非はおいておくとして、とにかく医学部ではミスをせず、バランスのとれた人材が求められる点で他学部と決定的にちがうのだ。

だが、ミスをしない能力というのはどうやったら身につくのだろうか。結局は処理スピードを早くして見直す時間をつくるか、計算を見直す方法をみにつけるしかないだろう。あとは、難しい問題ばかりを解かず周りがとける問題を確実にとけるようにすることなどだろうか。

医学部ではこのように、求められている人材が根本的に異なるので、受験勉強の参考にするようにしよう。